大型犬の飼育

大型犬をペットにするという憧れ

躾が重要

誰もが認めることですが大型犬の魅力はその圧倒的なサイズにあります。 そしてサイズに比例して力も強いので、飼い主は腕力が鍛えられるかもしれません。 でも力ずくで従わせるのはかなり骨が折れますし、もしも本気で抵抗されたらこちらが大怪我をする危険もあります。 散歩の途中で暴走されたら周囲の通行人を危険な目にあわせてしまいますし、飛び掛った拍子に転んで骨折でもされたらとんでもない事件になりかねません。 そうならないためにも躾は肝心で、力でねじ伏せるのではなくいい子に育つよう教育してあげるのが飼い主の役目になります。 重量は女性より軽いとしても、成人男性を組み伏せることくらい簡単にやってのけるパワーを秘めているのが大型犬です。 走り出したら速度もその辺の人間では敵いません。 国体に出場した経験者でも全力疾走する大型犬に追いつくことは至難の業で、オリンピック出場を目標にして陸上部で頑張っている現役の学生でも 捕獲するのは厳しいかもしれません。 俊足な犬は100メートル走のタイムが7秒かからずらしいので、かけっこに自信がある程度の方では勝負になりません。 そんなパワーとスピードを兼ね備えた猛者を飼育するのですから、相手の土俵で勝負をしたってこちらが負かされてしまいます。 散歩に連れ歩いたり言うことを聞かせるには小さな子犬の頃から躾ましょう。

金銭的負担

小型犬よりもたくさんのペットフードを食べるので、大型犬を飼育するのは金銭の支払いも多くなることを知っておきましょう。 体重が倍以上になればエサ代もそれに伴い倍近くになるでしょうから、小型犬2匹分の食費がかかると思っておくのがいいかもしれません。 小食な小鳥と比べるとかなり大きな負担になるので、飼育を開始するまえに覚悟を決めておいたほうがよさそうです。 食費以外にもペット用品を揃えるのにけっこうな出費を要しますが、このサイズだと犬小屋も相応のでかさでなければなりません。 当然中型犬用の犬小屋では巨体が収まりきらないからです。 犬小屋は材質やデザインも価格に関係ありますが、サイズによっても販売価格が違うのはなんとなく分かるでしょう。 大きな犬小屋ほどたくさんの素材を使うのでお値段も高くなります。 他にも大型犬はあらゆるペット用品がLサイズになるので、飼育し続けるのに継続的なそこそこの出費が発生します。 「わんちゃんに可愛いお洋服を着せてあげよう!」とナイスアイデアを浮かべる女性もいますが、 小型犬なら布も少なくて安上がりでも大型犬だと必要になる生地も大増量、5倍近くの布と糸がなければ完成しません。 このようにお金がかかるので金銭的な負担を減らしたいのなら中型犬や小型犬、あるいは小鳥や小動物にしたほうがいいでしょう。

飼育スペース

他のペットよりもひとまわり以上サイズが大きいので、大型犬を飼育するのならそれなりのスペースがなければ話になりません。 子犬の頃は小さいけれど生後半年になる頃には巨体の持ち主だということを実感させられるので、あらかじめ飼育用のスペースを準備しておかなければなりません。 子犬の姿を見てあまり深く考えずに室内で飼おうとする主もいますが、成長するにつれて不安がどんどん膨れ上がっていくそうです。 ペット可のマンションやアパートでも室内で大型犬を飼うことは想定していないでしょうし、かなり大きな住宅でなければ 屋内でセントバーナードやドーベルマンを育てることは厳しいのです。 おとなしくお座りしているだけなら充分スペースはあっても、走ったり跳んだりするのが犬の性なので部屋の中ではちょっと窮屈なのです。 それに大型ほど運動量も多いので、散歩に連れて行っても充分に発散させてやらなければ部屋の中で暴れてしまいます。 子供が家の中を駆け回るのは微笑ましいことですがそれは小型犬サイズだからです。 大型犬だと部屋の中で力士がダンスを踊っているようなものなので、ドタバタうるさいですし家具や壺を壊してしまう危険もあります。 なので大きな犬を飼うのなら屋外で、お庭のある家庭でないといろいろと面倒なことになるでしょうから注意しましょう。